自分の思い通りになるものはないと気付く


私たちは自分には子供がいる、自分には財産があると思って安心しています。
しかし、「自分のもの」と思っていても、実は子供や財産に自分自身が使われているのです。
お金が欲しければ、それ相当の仕事をしなければなりません。
私のお金だからといって、支払いのお金を決めることはできません。
病気になったら、治療費は医者が決めることです。
お金のために生きるということになれば、お金の奴隷になってしまいます。


いくら自分の子供といっても、子供には子供の生き方があります。
いくら命令しても親の思い通りにはなりません。
赤ちゃんの睡眠時間などは親の都合とは関係ありません。
自分の体はどうでしょうか。
それも自由にはなりません。

体が疲れていれば眠くなり、お腹も空けば、トイレにも行きたくなります。
体は自分に「ああしろ、こうしろ」と命令します。
「はいはい、分かりました。」と動かなくてはなりません。
まるで自分の体の奴隷のようです。


では、心はどうでしょうか。
心こそ自分のもので、それは自由になるでしょうか。
そうではありません。
「決して怒らない」といっても怒る時には怒ります。
悩みたくなくても悩んでしまいます。
自分の心さえも自由にならないのです。

この世で自分の思うがままになるものは何一つありません。
私たちは思うがままにならないことを、思うがままにしようとして苦しんでいるのです。


何でも思い通りにしようとしなくなると、楽に生きられるようになります。
あらゆるものを「受け入れる」ことができるようになると、本当に人生が平穏になります。

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