既にあるモノを活用して愉しむ


自分が持っているモノを大切にする人は、他人が持っているモノのことで心を乱したり、悩ませたりはしません。
人生、思い通りにいかないのが世の習いです。
そんな場合には自分が思い通りにできること。

例えば、話すこと、黙ること、外出すること、在宅すること、食べること、寝ることなど、日常の身近なことについて、「もし、これができなかったら。」と想像すると、「できて有り難い。」と気持ちが明るくなります。
何かが失われたからといって失われたものを残念がるばかりで、失われずに済んだものを喜ばないというのは、賢い人のすることではありません。


現に今、手元にあるものを最大限に気持ち良く活用する人こそが、暮らし上手というものです。
また、記憶にも快の色のものと不快の色のものがない交ぜになっていますが、不快の方はなるべく蔭に押し込んでおいた方がいいのです。
さらに、将来にばかり熱心に目を向け、何か良いものが今、目の前にあっても見過ごしてしまう人が多いものです。
これとは反対に賢い人は、過去にはあったが現在は既にないものまで記憶をたぐり寄せて蘇らせて、懐かしんで愉しみます。

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