苦痛はなぜ現れるか


人は苦痛を敵と見なします。
しかし、決して苦痛は敵ではありません。
苦痛は自己の生命が当たり前の道を歩まないで、正道を踏み外して間違った道を歩んでいることを知らせてくれる信号です。


それは私たちの忠実な信号手であり、自分が人足る道を再び歩むように警告してくれる天の使いです。
私たちが正道(神)を忘れて、自分の勝手次第のことをやっている時に再び自己を反省させて、正道(神)の方へ心を振り向けさせてくれるのが苦痛なのです。


無常のものを常住のものと思い、朽ち果つべきものを永遠のものと思い、ただの幻に過ぎないものを実在だと思って、それらに執着していた心を一変させ、無常を無常とし、幻を幻とし、朽ち果つべきものを朽ち果つべきものと悟らせて、本当に常住なもの、金剛不壊(こんごうふえ)なものに心を振り向けさせてくれるのが苦痛なのです。

×

非ログインユーザーとして返信する