無心の幸福感・・・(ただ幸福を感じていましょう)


ほとんどの人は直線的にものを考えます。
毎日まじめに働いていれば、きっとそのうち良いことがあるだろうと願っています。
それが「直線的思考」と呼ばれるものです。
そこには絶え間のない連続性があり「自分」という存在が時の流れの中で、過去から未来に向かって生きているという感覚を持っています。
極めて多くの人がこのような感覚に囚われた生き方をしています。


ところが実際には、その一貫した時の流れを描いているのは自分であって、時は流れることなくいつも「今」でしかありません。
目の前の景色は常に変わり続けますが、私たちはいつもそれを「今ここ」で見ているだけで、私たちは少しも動いていないのです。

直線的思考はいつかどこかで幸せになろうと言いますが、「いつか」も「どこか」も空想上の産物で実際には存在していません。
存在しているのは「今ここ」だけです。


「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」という標語がありました。
「短い人生、そんなに急いでどこへ行く」ということです。
実は私たちはどこにも行っていません。
これからもどこにも行きません。
なぜなら、「今ここ」しかないのですから。

未来や過去といった時間の概念は幻想で、本当は「今ここ」しか存在しないことに気付けば、「自分は回り道をした、人生を失敗した、遅れをとった、先に進んでいる」など、勘違いなことは言わなくなります。


理解すべき最も重要なポイントは「人生はどこへも向かっていない」ということです。
正に「今」、幸せであるかどうか・・・それが唯一のチェックポイントです。
「今」に幸せを感じないで、いつ感じるというのでしょうか。
正に「今」、この瞬間には何ひとつ問題も悩みも存在していないことに気付いて幸せな気持ちで過ごしましょう。
正に「今」、優しく素直な気持ちを取り戻して自分も周りも幸せであることを願いましょう。


秘訣は「考えないこと」。
考えないで、ただ幸せを感じようとすることです。
それが無心の境地で幸福感はそこに副産物のようにして湧き上がってきます。
その幸福感は何かの原因の結果ではなく、私たちに最初から無条件に与えられているものです。

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