今ある位置が進撃の姿勢


私たちは倒れた時、その倒れた姿勢そのままが次の進撃の姿勢になるのです。
それは柔道でも剣道でも世の中でも同じことです。
倒れたら倒れた位置を利用して、それが却って敵手を打ち倒す有利な姿勢となるのです。
こちらが倒れた時、敵手の下半身は防御がなくなっています。
倒れた方のこちらは手の他に足が自由になっています。
こちらの足で相手の防御のない下半身の急所を蹴上げることもできるでしょう。


倒れた時には倒れなかったら得られないような有利な位置にあるのです。
今ある位置を完全に利用することが処世の極意です。
「今」を見逃したら機会はありません。

「もっと良い機会が来たら起き上がろう、こんな倒れた時には起き上がれるものではない」と考えるのは間違っています。
どんな逆境でも、失敗でも、不幸でも、それが私たちを一層成長させるチャンスなのです。
今、そこで与えられているもの全てを有難く感謝して受けるのです。


感謝して受け入れた時、その場に私たちの魂が落ち着くことができ、そうして最初の足場ができるのです。
悪い状況に置かれた時、感謝することなく「ああでもない、こうでもない」と狼狽えるのが一番いけません。
狼狽えていると最初の足場ができません。

そこにどっしりした魂が落ち着いてから、私たちは「光」の方向へ向きを変えられるのです。
これが良くない状況、失敗した者が再び起き上がる最初の心構えなのです。

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