受けるより与える側に立つと幸せになる


「受けるより与えるほうが幸いである」と聖書にあります。
これは信仰の問題ではなく、心理学的実感としても正しいでしょう。
ただ受けているだけの人は、もっと多く、もっといいものをもらいたいと際限がなくて、夫が(妻が)「してくれない」、嫁が「してくれない」と不満が募ります。
しかし、与える側に立つと、ほんの少しのものでも些細なことでも楽しくなり、相手が喜んでくれれば、さらに満たされます。


与えるほうがずっと満足感があるわけです。
大人になれば与える側にまわらなければなりません。
人は受けもし、与えもしますが、年齢を重ねるにつれて与えることが増えて、壮年になると、ほとんど与える立場になります。
そして、やがて年寄りになってまた受けることが多くなってきます。
しかし、その時、人によって受け方の技術に差が出てきます。
ただ黙って受けるだけなら、子供と同じです。


もし、「ほんとうに、ありがとう」と感謝して受けたなら、与えた側は嬉しいでしょう。
お茶を一杯いれてもらって、何も言わずに当然のように飲むのと、「あなたのおかげで、今日はおいしいお茶が飲めました」と言うのとでは、相手の気持ちが全然違うでしょう。
与える側でいれば、死ぬまで壮年でいられます。
おむつをあてた寝たきりの老人になっても、介護してくれる人に「ありがとう」と言えたら、喜びを与えられるのです。

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